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茂原市教育委員会「茂原市の文化財」平成3年版より
所在 茂原市茂原一〇一
所有 茂原市教育委員会
鏡谷横穴群は八幡湖に南面する台地の中腹に位置する。調査した二基はドーム形のもので基には長大な羨道がみられる。土器は羨門又は羨道最奥から出土した。
須恵器堤瓶は高さ一九八ミリメートル、胴径一四五ミリメートル、口径七〇ミリメートルで、裏面はわずかに平坦となる。把手は両脇に付き、全体に暗灰色を呈す。同平瓶は高さ一六五ミリメートル、胴径一五〇ミリメートル、口径六〇ミリメートルで、丸底、甲高の器形である。両者とも降灰釉（ゆう）が認められ、口縁の一部が欠損している。ともに滋賀方面で、七世紀中頃作られたものであろう。土師器は高さ九・五ミリメートル、胴径一二七ミリメートルの短頚壷、高さ三四ミリメートル、口径一二二ミリメートルの浅い坏（つき）の二点で奈良時代前期のものと考えられる。